かつてムジャキな子供だった人達への童話14【電子書籍】[ 川崎 キヨ ]

かつてムジャキな子供だった人達への童話14【電子書籍】[ 川崎 キヨ ]

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<p><strong>ふたごっこ</strong></p> <p>あるお母さんの大きなおなかの中に、ふたごの男の子がいました。
</p> <p>「おい、今日からぼくがお兄さんになるから」</p> <p>ちょっとだけ大きい子が言いました。
</p> <p>「いいけど、どうして?」</p> <p>ちょっとだけ小さい子が言いました。
</p> <p>「ふたごは大きい方がお兄さんになるって、決まってるんだ。
外の世界では常識さ」</p> <p>「へえ、そうなんだ」</p> <p>「だから、これからはぼくの言うことをちゃんと聞くこと」</p> <p>「は〜い」</p> <p>そんな仲良しふたごのお話。
</p> <p><strong>モクモクさんのハンモック</strong></p> <p>ポコポコ山の桜の木に、モクモクさんという1ぴきのくもが住んでいました。
</p> <p>モクモクさんは毎日木の枝にくもの巣をはっていますが、なかなかえものがかかりません。
</p> <p>「あ〜あ、どうしてぼくの巣にはえものがかからないんだろう。
ダメだなあ、ぼくは。
これじゃ、くも失格だよ」</p> <p>そんな落ち込むモクモクさんに、遊びに来たチョウチョさんが言いました。
</p> <p>「だって、モクモクさんのくもの巣、赤や黄色や青や緑色して目立つんだもん」</p> <p>そうなんです。
</p> <p>モクモクさんのくもの巣は、とてもカラフルで色鮮やかなんです。
とってもきれいなんです。
だから目立つんです。
</p> <p>チョウチョさんにハンモックを作ってほしいと頼まれたモクモクさんでしたが、やがてそれが評判となって……。
</p> <p><strong>海色のイルカ</strong></p> <p>大学教授で海洋生物学者で環境学者のお父さんは、いつも世界中の海を調査していて、家にはめったにいなかった。
</p> <p>でも、家にいる時は、必ず僕を連れてお風呂に入り、海での珍しい話をしてくれた。
</p> <p>南の海には、空飛ぶクジラがいるとか……。
</p> <p>空に虹がかかると、海が七色に変わるとか……。
</p> <p>海では、魚の運動会が開催されているとか……。
</p> <p>中でも僕が大好きだったのが、海色のイルカの話。
</p> <p>そんなお父さんが亡くなって、僕の家族の生活が一変した。
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